不安障害の回復アプローチ(共通記事)

注意事項

本サイトでは「パニック障害と全般性不安障害、強迫性障害、社会不安障害(社交不安障害)」を総称して「不安障害」と表現します。また、私は医師ではありませんので、この記事を基に医学的な判断は行わないでください。元患者であるため、経験的な立場から述べていきます。

筆者(六角大地)の紹介

30代半ばで重症のパニック障害を罹患。初期治療に失敗し、非常に苦労するが、SSRIを使用し回復。また、幼少期に中等症の強迫性障害を罹患。30年以上にわたって無治療だったが、パニック障害の治療が終わったら、自然に治癒していた。不安障害の治癒後、東京福祉大学心理学部に入学・卒業。精神保健福祉士(国家資格)。認定心理士。

不安障害の回復アプローチ

不安障害を治すには、私の経験上では、特別なことをする必要はありません。エビデンスのある治療を実践していくだけです。ただし、治療精度は上げなくてはなりません。

お医者さんが残してくれたデータは、私の印象では、良質なものです。そのおかげで、私は大きな回復を手に入れることができました。しかし、「お医者さんの指示に従っていれば治りますか?」と訊かれれば、私は「NO」と答えます。もし、不安障害が「お医者さんの指示に従えば治る」という病気であれば、なかなか改善しない患者さんは皆無になると思います。しかし、現実はそのようになっていません。

「なかなか治らない」という人は、たいてい、次のどちらかです。

  1. 医師に頼りすぎている
  2. 治療意欲が低い

1と2の患者さんに共通するのは、「勉強不足」ということです。「医師に頼りすぎている」という人は、「お医者さんが何とかしてくれる」と思い込んでいて、勉強不足になっていることが多いです。また、治療意欲が低くなってしまった人も、(病気に対する)学習意欲が低下していますので、勉強不足になります。

不安障害は、今現在も、速やかに治す方法は見つかっていません。しかし、「有効な方法」は見つかっており、「まったく太刀打ちできない」という訳でもありません。この「有効な方法」を効果的に使うと、「日常生活では困らない」という状態までもっていくことは十分可能だと私は考えています。

「お医者さんだったら、有効な方法を効果的に使ってくれるのではないか?」と考える人は多いかと思いますが、それは「予備校講師なら、一流大学に合格させてくれるのではないか?」と考えているのと似ていると思います。患者にしても受験生にしても、本人が努力しないと結果を残すことはできません。よいお医者さんを受診できだとしても、「患者の努力が不要になる」という訳ではありませんので注意してください。「治療が上手く行かない患者が多い」ということは、「治療を上手くナビゲートできない医師も多い」ということですので、患者は思考をストップさせてはいけません。「どうすれば今より良い状態になれるのか」ということを常に意識する必要があります。

不安障害に対しては、薬物療法や精神療法がありますが、どちらも「治療精度はあまり高くない」という状況です。不安障害の治療は、現在も研究中の分野なのだと私は思います。しかしながら、現状でも、お医者さんや先輩患者が残してくれた資料(情報)のおかげで、患者側でも治療精度を上げることは十分可能です。

本サイトでは、「どうやって治療精度を上げていくのか?」という記事を順次アップしていく予定ですが、不安障害の方は、パニック障害でなくても「パニック障害に関する記事」も読んで頂きたいです。実はパニック障害の治し方は分かりやすく、他の不安障害の治し方のヒントに十分なり得ます。他の疾患については、あまり知りたくないと思いますが、「こうすれば回復していきますよ」という内容ですので、怖い内容ではありません。本サイトでは、主にパニック障害関連の記事をアップしていきますが、それらはきっと他の不安障害の方にも役立つと思います。

精神の問題は、医療機関だけで治すわけではない、ということも覚えておいてください。例えば、「コミュニケーション能力に問題があって、職場(学校)で孤立し、うつ病になった」という患者さんの場合、「コミュニケーション能力の問題」と「うつ病の問題」が存在する訳ですが、このうち病院で治すのはうつ病だけです。コミュニケーション能力の改善は医療領域ではないため、基本的には病院ではカバーしません。

不安障害の治し方ですが、端的に言えば、「SSRI(抗うつ薬)と抗不安薬、精神療法の3つを使いこなせる能力」を身に付けることです。私は元患者ですが、先輩患者として言えることは、「不安障害は大きく回復させることが可能ですので、治療努力は惜しまない方がいいですよ」ということです。