月別アーカイブ: 2021年2月

強迫性障害の回復アプローチ

多くの人は、「強迫性障害は治りにくい」というイメージを持っていると思いますが、実際はそうではなく、改善する人も多いと考えられています。具体的な数字は出せませんが、書籍を読む限り、強迫性障害は「まったく手が付けられない病気」ではないです。

強迫性障害の精神療法は研究が進んでいるため、効果が期待できます。けっして、非力ではないです。「暴露反応妨害法」を応用できるようになれば、きっと、よい結果が得られます。

ところが、精神療法に力を入れている医療機関は少ないです。多くの場合、患者は独学で精神療法を勉強することになります。

子どもの場合の回復アプローチ

患者が子どもの場合、不安の発生源が親であることもあります。その場合、「患者への教育」の他に、「親への教育」も必要になります。「平素の接し方」が、子どもに不安を与えている可能性があるため、場合によっては、そこから見直す必要もあります。

不安の発生減が「親ではない」という場合も、当然ながらあると思います。その場合でも、子どもには環境を変える力はないので、いずれにせよ、「親の対応能力の向上」が不可欠になります。

回復のコツ

暴露反応妨害法は「症状の減少」に注目がいきがちになります。しかし、「不安の減少」にも注目した精神療法も展開しないと、治療の成功確率が下がってしまうと予想します。

社会不安障害(社交不安障害)の回復アプローチ

私が子どもの頃(1980年代)は、社会不安障害は、病気と見なされることはほとんどありませんでした。昔から、「恥ずかしがり屋さん」だとか、「引っ込み思案」だとか、または「人見知り」という言葉は広く使われていたので、社会不安障害の症状は、病気と言うよりも「その人の性格」だと認識されることが多かったと思います。

社会不安障害の場合、病気なのか、それとも性格の問題なのか、判断するのが難しいときがあります。しかし、苦痛が大きく、慢性化しているようであれば病気として捉え、しっかりとした対策を講じたほうが、その後の人生を豊かにできると思います。

社会不安障害患者は、10代の時に罹患することが多いのですが、実際にはじめて病院にかかる人は、30代後半の人が多いです。このことから、「放置はよい選択にならない」ということがわかります。

社会不安障害への対応方法ですが、まずは訓練(認知行動療法)が重要になります。そしてそれが難しい場合、薬物療法を選択したほうがいいと思います。

しかし、日本の場合、積極的に精神療法を行う医療機関は少ないので、いきなり薬物療法が選択されることも多いと予想します。

このことに違和感を感じる場合は、先にカウンセリングを受けたほうがいいと思います。

パニック障害の回復アプローチ

パニック障害の方は「この病気は治るのか?」ということを常に心配されていることかと思います。しかし、パニック障害は寛解(≒完治)が望める病気ですので、その心配はあまりする必要はありません。

パニック障害を治すには、患者側に「相当な知識」が必要になります。なぜかと言いますと、パニック障害は、薬の「漫然投与」では治らないからです。

「漫然投与」とは、考えなしに薬を飲むことをいいます。

パニック障害の治療では「抗うつ薬」が主に使われますが、この「抗うつ薬」は使い方がとても難しく、漫然投与では効果をあまり発揮してくれません。

「私は病院に行っているから大丈夫」と考えている人は多いのですが、その考えは危険です。パニック障害の治療では、「医師に病状を伝えて、あとは医師の判断次第」という戦法が上手く行きません。

パニック障害は、今現在も謎の病気で、なおかつ「慢性疾患」と考えられています。「慢性」とは「長期にわたってなかなか治らないような病気の性質」のことを言います。つまり、パニック障害は「医師が努力しても、速やかに治すことができない病気」ということです。このことは、「パニック障害歴が10年以上」という患者さんが多いことからもわかります。仮にパニック障害が慢性疾患でないとすれば、パニック障害で入院した患者さんは、速やかに治るはずです。

慢性疾患の場合、「医師の努力」よりも「患者の努力」が重要になってきます。パニック障害も例外ではなく、大きな回復を手に入れるためには「患者側の努力」が必須になります。イメージ的には、医師の努力が「1」に対して患者の努力が「9」くらいの割合で必要になるかと思います。この数字は私が無理やり出したものですが、患者の努力が無ければパニック障害はほとんど回復しませんので、大きく外れているわけではありません。

ここで、「どういった努力をすればいいのか?」ということが問題になりますが、まずは書籍から「情報を集めること」が第一歩になります。